地盤こそ家の土台

家の土台と言えばコンクリートでできた基礎!
と言いたいところですが、その基礎をさらに支えているのは地盤。
今回はそんな地盤の話。

地盤こそ家の土台

こんにちは、ハウスクラフト工務の和田です。

今回は地盤の話。

当然ながら家は地面の上に建ちます。

家はものすごく重たいので、地面が緩いと埋まってします。

均一に下がってくれればまだ良いのですが、地面は固い所と緩い所があるので緩い所だけが沈んでいく。

そうすると家は傾いていってしまう訳です。

 

長く住み続ける家が傾いてしまってはいけないので、まずは地盤の固さを調べて、

必要であれば補強しましょうというのが今回の話。

住宅建設地の地盤の固さを調べる!

まずは地盤が固いのか緩いのかを調べます。

住宅工事で一般的なのはSWS式(スクリューウェイト乾乳試験)と呼ばれる方法。

昔はスウェーデン式サウンディング試験と呼んでいた方法です。

右の写真の様な機械で調べます。

方法はシンプルで、槍の様な先端がスクリュー状に尖った杭を地面に向けて差します。

この杭の沈み具合と感触で固さや土質を判断します。

例えばこの杭を地面に置いた時、杭の重みだけで沈んでいったとします。

想像通り、地盤は非常に緩い事が分かります。

杭が沈まないときはどうするか、この杭を回転させます。

1回転で1cm沈むのか、10回転で1cm沈むのか、回転数と沈んだ深さを基準に地盤の固さを測定します。

深くなるほど固くなる傾向があるので回転させるだけでは沈まなくなります。

その時は重りを追加します。

25kg刻みで100kgまで増やしていく。

増やした状態でまた杭を回転させる。

これを繰り返す方法です。

杭を沈めていくと音や感触があります。

「ジャリジャリ」という細かな感触だと砂の多い層、

「ガリガリ」と石を砕くような音が多いと礫層、

音や感触の少ない所だと粘性土、などの判断が出来ます。

調査をすると下の表のような結果が出て、深さ25cmごとに地盤の強度がどれぐらいあるかの判定が出ます。

住宅建設地の地盤が緩い時はどうする?

前述の調査で地盤が緩かった時、家の重さに耐えれるよう地盤改良をします。

こちらも一般的なのは柱状改良工事。

地面の中にコンクリートの杭を打って、その上に家を乗せるという方法。

調査した時にどれぐらいの深さに固い地盤がいるか分かるので、その地盤い届く杭を打ちます。

とはいえ、数メートルもあるコンクリートの杭を持ってきて打込むのではなく、

地面を掘りながらコンクリートを流し込んでいくイメージです。

 

上の写真はまさにコンクリートを流している瞬間。

こうやって地面に流し込み直径50~60cm程度の長い杭を地面の中に作っていきます。

 

そんなこんなで工事は完了。

3~4日程コンクリートが固まるのを待てば地面の中で大きな杭が出来上がるという仕組みです。

今回は柱状改良という方法を紹介しましたが、地面の表面だけが緩い時に使う表層改良。

コンクリートの杭では無く鉄の杭を使う鋼管杭工法。

どんな工法を使うのかは土地の状況や建物の規模で変わってきます。

 

土砂災害で家の下の土が流れてしまったが、地盤改良の杭と家は残ったという事例も過去にあります。

見えなくなる部分ですが、家を支える根幹です。

というところで今日は地盤の話でした。

次回は家の基礎についてご紹介します。