こんにちは、アドバイザーの都倉です。
ついに夏休みに入りましたね。(子供が)
お父さんはウル虎の夏です。(阪神ファンしか知らないやつ)
最近お腹がぷにぷにしてきたのでバット買って素振りしようか考え中…
さて、今回はお金の勉強をしていきましょう。
住宅ローンのお話です。
株式投資をしている方はご存じだと思いますが、今、世界各国は一斉に「利上げ」をしています。
要するに、
コロナでお金を刷りすぎて物価が上がりすぎたため、
急いで金利を上げて物価を下げようとしている。
ということです。
戦争は直接の原因ではありません。
金利が上がると住宅ローンの返済には大きな影響が出るので、
今、「変動金利から固定金利へ移行している方がたくさんいる」というような見出しのニュースをよく見かけます。
ただこうやってニュースの見出しに煽られてしまう方は大損します。
「住宅ローンを制する者は家づくりを制す」
と桜木花道も言っておりましたので、
しっかりと勉強していきましょう(^^)
【固定金利と変動金利】これを抑えておけば安心! 【住宅ローン】
今年の2月以降金利が上がってきています。
でも、上がっているのは固定金利のみで、
実は変動金利は下がっています。
ということは固定金利と変動金利の差が広がっているということになります。
今月の金利で比較してみましょう。
令和4年7月22日時点で
35年固定金利は、1.51%
変動金利は、0.45%
その差は1.06%です。
これは過去最大級?だと思います。(自信はない!)
ここで金利を選ぶ際の考え方をお伝えさせていただきます。
大事なことですので、これから家を建てられる方はよく覚えておいてください。
固定金利を選ぶということは、変動金利の金利上昇をヘッジするための保険料を払うこと
だということです。
大事なことなので後80回読んでください。笑
では、その保険料は一体いくらでしょうか?
3500万円の住宅ローンを変動金利と固定金利で借りた場合の返済額比較
仮に3500万円の住宅ローンとして、それぞれのパターンを見てみましょう。
〇変動金利0.45%の場合
月々返済額は90,083円
年間返済額は1,080,996円
総返済額は37,835,120円
となります。
〇35年固定金利1.51%の場合
月々返済額は107,336円
年間返済額は1,288,032円
総返済額は45,081,154円
となります。
この、「将来金利が上がるかもしれない」
というリスクヘッジによる金利差1.06%の保険料は、
月々17,253円
年間207,036円
35年間で7,246,260円
です。
将来金利が上がるかもしれないという不安に対して、
年間20万円、35年で700万円の保険料を支払うということが分かりますね。
どうでしょう?
割に合うと思いましたか?(^^)
次の日銀総裁と金融緩和
では、ここからは変動金利はこれから上がるのか?
ということを考えていきたいと思います。
まず、ポイントとなるのは次の日銀の総裁が誰になるのか?です。
今の黒田総裁が今年度で役目を果たします。(果たせなかったけど笑)
次の日銀総裁のミッションは、
金融緩和解除への模索
となります。
そう考えると、黒田総裁と共に金融緩和を導入した雨宮副総裁が有力候補となります。
そもそもなぜ金融緩和やマイナス金利が始まったのかというところまで遡ると答えが見えてきそうですね。
金融緩和が解除になると金利は上がります。
では金融緩和はどうなれば解除されるのでしょうか?
黒田総裁は
「持続的なインフレ2%達成で金融緩和を解除する」
と発言しています。
今世界各国が利上げをしている中でも、
金融緩和をやめないということはそうなんだと思います。
今起こっているインフレは、意図して起こっているものではありません。
スタグフレーションといって、
賃金は上がらないのに、物価だけが上がっている状態。
そしてこの「賃金上昇」というのが今後の日本で一番重要になるポイントです。
基準金利と適用金利
話は変わって、
変動金利がどうやって決まるかを解説していきます。
銀行は、基準金利から引き下げ率をお客様毎に決めて適用金利を出します。
例えば、百五銀行であれば、
変動金利の基準金利は2.60%となっております。
0.45%で借りられる方は
基準金利(2.60%)-引き下げ率(2.15%)=適用金利(0.45%)
となっています。
銀行との契約は、
「0.45%での契約」ではなく、
「基準金利から2.15%引きますよ」
という契約ということです。
つまり、基準金利が上がらない限り変動金利は上がらないということです。
そしてこの基準金利は、短期プライムレートに1%を加えて計算されます。
そもそも固定金利とは、出し方が違うのですね。
この基準金利が上がるためには、たくさんのステップが必要になります。
日本の人口減少と雇用環境
そしてそもそも人口が減少している成熟国では、
金利を上げ辛い構造的な問題があります。
日本の人口は、2050年には1億人を割り込むと言われており、
政府が目指す経済成長率と実際の成長率にギャップがあります。
そのギャップを埋めるのが金融緩和になりますが、
当面は解除できないと思います。
日銀の政策である2%の安定的なインフレが実現しないと難しいのですが、
そのためには、
① インフレの基盤が出来る
② 賃金上昇
③ 安定的な2%インフレ
④ 金融緩和(マイナス金利)の解除
⑤ 基準金利の上昇
こういったステップを踏んでいかなければなりません。
この中で一番難しいのが、「賃金上昇」です。
話が戻ってきましたね。
日本は他の先進国と違い賃金が上がりにくい構造になっています。
それは、戦後に「終身雇用」という労働者保護にお金を使うようになってしまったからです。
「安定」とか「現状維持」などを好み、
「リスク」を嫌う日本人というのは、
なんとなくイメージが湧きますよね。
こうやって流動性が乏しい雇用環境が出来てしまうと、
給与が安くても安定しているから社員が辞めていかない会社ばかりになります。
この根本的な問題が解決しない限り、
いくらお金をばら撒いて経済を刺激しようとしたところで、
安定的なインフレは実現しないです。
しかし最近は転職エージェントなども活発化しており、
日本も雇用の欧米化が進んでいますが、
これらがもっと活発になってくると良い方向に動くかもしれないですね。
仮にそうなったとしても、
マイナス金利が解除されてから変動金利が上がるまでにはタイムラグが出ます。
なので、日本の金利が0.5%まで上がれば固定金利に変えることを検討すればいいと思いますが、
当面(といっても10年くらい)は変動金利が上がることはないでしょう。
最後に 住宅ローンを固定金利で借りるメリットはない?
最後になりますが、
変動金利で借りて10年後に金利が上がってしまったパターンと、
最初から固定金利で借りていたパターンを計算して終わります。
一つ目が3500万円を0.45%で借りて、
10年後に金利が2%まで暴騰したパターン。
総返済額は43,305,890円となります。
二つ目が全固定金利の1.51%で借りたパターン。
総返済額は45,081,154円となります。
つまり、仮に10年後に金利が嘘みたいに上がったとしても、
今変動で借りておいた方が総返済額は177万円安いのです。
住宅ローンの返済は元利均等返済と言って、
月々の支払額が同じになるように返済していきます。
よく、「住宅ローンの初めはほとんど利息を返すだけ」
みたいな話を聞いたことがあるかもしれませんが、
元利均等返済は、元本の多い10年目までで35年の利息総額の半分を返すことになります。
今の金利が上がらない世の中を考えると固定金利で借りるメリットというのはないですよね。
いかがでしょうか?
なかなかここまで考えて住宅ローンを選ばれる方はいないと思いますが、
少しは家づくりの参考になれば嬉しいです!
ハウスクラフトでは夏休みもお盆も家づくりの間取りや資金のご相談可能ですので、
下記からお気軽にご予約ください( `ー´)ノ
ではまた(‘ω’)ノ
■この記事を書いた人:都倉 謙斗
伊勢市出身。住宅業界に8年携わり、家づくりで多くのご家族の笑顔をつくってきた。
ハウスクラフトへ転職後、これまでの知識を活かし住宅アドバイザーとして「家から始まるワクワクするような毎日」を提案している。
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